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IKEAカタログ物語

2010.08.11

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Anne Lene Vold
イケア勤務22年。ICOM (IKEA Communications) 所属、カタログとウェブサイトのコンテンツ責任者。ICOMは、カタログやウェブサイトの他に、ストア内のコミュニケーション、取り扱い説明書の制作、ビデオ制作、雑誌広告、TV CMの制作も行い、世界各国のイケアにコンテンツを配布している。




60年を迎えた、IKEAカタログの蓄積

IKEAカタログがスウェーデンで創刊されたのは1951年です。創刊号は 25万部からのスタートでしたが、今年で60周年を迎え、印刷部数も総計約2億部という数字に成長しました。これは、世界でもっとも発行部数の多い出版物のひとつです。

現在IKEAカタログは、世界39カ国、29ヶ国語に翻訳され、日本を含む世界各国の家庭に一斉に 7月~9月の間に配られます。「この一冊を読めば世界のホームファニッシングの動向がみえてくる」といわれ、世界中のイケアファンがカタログの発刊を待ち望んでくれています。欧米ではブックレビューの対象になるほど、注目される一冊となっているんですよ。カタログ配布開始日には、国によってはカタログ発刊のイベントが行われたり、関心度は高いです。日本でも「やっぱり家の日」が制定されたそうですね。全世界的に新しいIKEAカタログを手にした日が「家を考える日」になるというのが、私たちの願いです。

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イケアの歴史をうかがわせる、1960~70年代のヴィンテージカタログ。色使いやデザインもおしゃれでかっこいい。家具中心にシンプルなデザインを提案しているが、色彩は豊富。誌面に当時の最先端が感じとれる。

 

カタログ制作は「リアル」が大切

カタログの企画・制作には、約1年半の年月をかけており、約150名の内外のスタッフが関わっています。

まずコンセプトを決めるのがとても長いプロセスですね。基本方針を固め、全体の企画書を作成し、カタログで表現すべき課題を挙げ、各商品群ごとにさらに企画書を作成し、商品数、ページ数などをつきつめていきます。チームは、プロジェクトリーダー、アートディレクター、コピーライター、インテリアデザイナーで構成され、早い段階からフォトグラファーも入ります。それぞれの能力を結集することで、よりよいカタログが生まれると考えています。

特に撮影にはあらゆる努力を惜しみません。スタジオに緻密なルームセッティングをつくり、朝、昼、夜、天気のいい日、悪い日と変えて企画し撮影します。スタジオにはできるだけ自然光が入るように工夫されていて、それを生かした撮影をすることで、実際の生活のリアルさを出しているのです。例えば、照明の使い方の提案は、明るい日差しの夏日には撮影できません。リアルさが大事なのです。インテリア雑誌では、素晴らしい完璧なお部屋が紹介されていますが、それよりも普通の人々が日常で楽しめるホームファニッシングを提案できたらと考えています。「これが自分の家だ!(Feel at home)と感じていただくことが一番大切なのです。

私たちのヴィジョン「より多くの方々に、より快適な毎日を」をカタログから感じとってもらえたらうれしいです。

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今年のカタログのポイント

基本的には全世界共通の1つのカタログですが、国毎に多少の調整をします。

実際、それぞれ生活の違う世界の人たちに対応するのは大変ではあるのですが、これは使命ですね。私の所属するICOMで働く人はみな、ホームファニッシングに対して深い情熱を持っており、それは世界中の人々がどのように生活しているか、ということへのあくなき好奇心につながっています。自分自身が住んでいる環境だけから想像するのではなく、世界の人々の生活の仕方の違いを肌で理解しなければ、いいカタログは作れません。私たちは各国のリサーチ、「お宅訪問」を実行し、とても大切にしています。それ以外に各国のみなさんの暮らし方を知る効果的な方法はありません。

今年の日本版カタログには、日本の家庭をリサーチすることで生まれた日本の住宅事情により即したページが見開きで30ページほどあります。

IKEAカタログを見ていただく全世界のみなさんに、イケアが、自分たちが生活する上でのニーズを理解してくれている!そしてイケアにはその解決策がある!と実感していただくことが私たちの仕事です。60年間、ホームファニッシングを追求し続けてきたイケアにしかできない提案をお届けします。

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